なぜ30代になると冷えを感じやすくなるのか
20代のころは平気だったのに、30代になってから手足の冷えや腰まわりの冷たさが気になり始めた——そんな声をよく聞きます。背景にはいくつかの要因が重なっています。
ひとつは筋肉量の変化です。筋肉は熱をつくる場所なので、運動習慣が減ると産熱量も下がります。もうひとつはデスクワークによる同じ姿勢の継続。長時間座っていると下半身の巡りが滞りやすくなります。さらに、冷房環境で一年中過ごすこと、薄着や締めつけの強い衣類、そして睡眠不足やストレスによる自律神経の乱れも影響します。
妊活中はご自身の体調に意識が向くぶん、それまで気づかなかった小さな変化に敏感になる時期でもあります。「冷えに気づけた」こと自体は、体と向き合えているサインでもあるのです。
冷えのタイプを知る、簡単セルフチェック
ひとくちに冷えといっても、感じ方は人それぞれです。ご自身に当てはまるものを確認してみてください。
- 末端が冷えるタイプ
手先・足先が冷たい。靴下を履いても温まりにくい。全身はそれほど寒くないのに指先だけ冷たい。 - 下半身が冷えるタイプ
腰から下、とくにお腹や太ももが冷たい。上半身はのぼせる感じがあることも。 - 内臓が冷えるタイプ
手足は温かいのにお腹を触ると冷たい。冷たい飲み物をよく飲む。お腹の調子が不安定。 - 全身が冷えるタイプ
とにかく全体的に寒い。疲れやすく、体力が落ちていると感じる。
タイプによって取り入れたいケアは少し変わります。たとえば末端が冷えるタイプは巡りを促すことを、内臓が冷えるタイプは飲食の温度を見直すことを優先するとよいでしょう。当サロンのハーブ読み取りでも、まずこうした状態をうかがうところから始めています。
今日から始められる温め習慣
- 三首を温める首・手首・足首は皮膚のすぐ下に太い血管が通っています。ここを冷やさないだけで体感がずいぶん変わります。夏場の冷房対策にもストールや靴下を。
- 飲み物を常温以上にする氷入りの飲み物を白湯や温かいお茶に替えるだけでも、内側からの冷え対策になります。まずは朝の一杯からどうぞ。
- 湯船に浸かるシャワーだけで済ませず、38〜40度くらいのお湯に10〜15分。就寝の1〜2時間前に入ると、その後の体温の下がり方が眠りにもつながります。
- ふくらはぎを動かすふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれます。かかとの上げ下げを1日数回するだけでも、下半身に滞りがちな巡りを促します。
- お腹まわりを守る腹巻きやハイウエストの下着で、お腹と腰を冷やさないように。妊活中の方にはとくにおすすめしたい習慣です。
大切なのは、完璧を目指さないことです。全部やろうとすると続きません。まずはひとつ、生活に無理なく入るものから始めてみてください。
よもぎ蒸しという選択肢
よもぎ蒸しは、よもぎをはじめとするハーブを煮立て、その蒸気を下半身中心に浴びる温浴法です。座ったまま下半身から温まるため、冷えが気になる方が温活として取り入れることの多い方法です。
ご利用のお客様からは「体が芯からぽかぽかする」「久しぶりにしっかり汗をかけた」「香りに包まれて気持ちがゆるんだ」といったお声をいただいています。ただし、よもぎ蒸しは医療行為ではなく、感じ方には個人差があります。妊活そのものへの効果をお約束するものではないことは、正直にお伝えしておきたいと思います。
妊活中は、検査や通院、周囲の言葉に気持ちが揺れることも多い時期です。誰にも気を遣わず、自分の体だけに向き合える60分。その時間そのものが、心身のバランスを整えるうえで意味があると私は感じています。
こんなときは医療機関へ
看護師としてお伝えしておきたいことがあります。冷えの背景に、甲状腺の機能低下や貧血などが隠れていることがあります。次のような場合は、セルフケアだけで様子を見ず、一度医療機関を受診してください。
- 急に強い冷えを感じるようになった
- だるさ・むくみ・体重の変化を伴う
- 月経の量や周期に大きな変化がある
- 温めても改善する感じがまったくない
妊活中であれば、なおさら早めに確認しておくと安心です。当サロンでも、気になる症状をうかがった際は受診をおすすめすることがあります。