妊活中に感じるストレスは、特別なものです
妊活のストレスには、いくつかの特徴があります。終わりが見えないこと、努力が結果に直結するとは限らないこと、そして周囲に相談しづらいこと。この3つが重なると、心の負担はかなり大きくなります。
「気にしすぎ」「リラックスすればいいのに」と言われて、余計につらくなった経験のある方もいるでしょう。リラックスしようと思ってできるくらいなら苦労しません。まず、今つらいと感じていること自体が自然な反応だと知っていただきたいのです。
緊張が続くと、体はどうなるか
自律神経には、活動モードの交感神経と、休息モードの副交感神経があります。緊張やストレスが続くと交感神経が優位な状態が長引き、体は常に戦闘態勢のようになります。
その結果として、眠りが浅い、肩に力が入っている、胃腸の調子が不安定、手足が冷える、といった変化を感じる方がいます。これらは気のせいではなく、体の反応として説明のつくものです。
交感神経を完全になくすことはできませんし、必要な働きでもあります。目指したいのは、一日のどこかで意識的に副交感神経へ切り替える時間をつくることです。
今すぐできる、切り替えのセルフケア
- 吐く息を長くする呼吸4秒吸って、8秒かけて吐く。吐く時間を長くすると副交感神経が優位になりやすいとされています。1〜2分で構いません。
- 肩を上げてストンと落とす息を吸いながら肩をぐっと上げ、吐きながら一気に脱力。力が入っていたことに気づけます。
- 温かいものに触れる湯船、足湯、温かい飲み物、湯たんぽ。温かさは安心感と結びついています。
- スマホを置く時間をつくる寝る前30分だけでも。妊活アカウントやSNSから距離を置く日があっていいのです。
- 体を動かす散歩でも十分です。考えごとから体の感覚に意識が移ります。
周囲の言葉がつらいとき
「まだなの?」「二人目は?」——悪気のない言葉ほど、深く刺さることがあります。すべてに丁寧に答える必要はありません。「そのうちね」と流す言葉をいくつか用意しておくだけでも、心の消耗は減ります。
親戚の集まりや友人の出産報告など、つらくなりそうな場面を避けることは、逃げではなく自分を守る選択です。行かない、見ない、距離を置く。それを自分に許可してあげてください。
そして、ひとりで抱えないこと。パートナー、信頼できる友人、通院先の看護師や心理士、自治体の相談窓口。話す相手は多いほうがいいですし、専門家に頼ることは弱さではありません。
サロンという場所ができること
当サロンに来てくださる妊活中の方の中には、施術中にぽつぽつとお話をされる方がいます。誰かに話したかったけれど、話す場所がなかった。そんな声も聞きます。
私は看護師として医療現場に10年いましたが、治療そのものよりも、話を聞いてもらえたことで表情が変わる方をたくさん見てきました。よもぎ蒸しは治療ではありませんが、温かい蒸気に包まれながら、ただ体を休める時間には意味があると思っています。
もちろん、静かに過ごしたい日は何もお話しにならなくて大丈夫です。その日のご希望に合わせます。
なお、気持ちの落ち込みが強く日常生活に支障が出ている場合は、心療内科や、通院先の相談窓口にご相談ください。専門的な支援が必要な状態かもしれません。