Oriental Medicine

東洋医学からみる「血(けつ)」と女性の不調
瘀血(おけつ)という考え方

執筆:MIE(正看護師)|岐阜県羽島郡岐南町 Stella Herba

東洋医学を学び始めて、いちばん面白いと感じたのが「気・血・水」という捉え方でした。西洋医学の看護師として働いてきた私が、この考え方をどう受け止めているか。できるだけ分かりやすくお話しします。

気・血・水という考え方

東洋医学では、体を巡るものを3つに分けて考えます。生命エネルギーである「気」、栄養を運ぶ「血」、体を潤す「水」。この3つが過不足なく巡っている状態が健やかさであり、どれかが滞ったり不足したりすると不調として現れる、という捉え方です。

西洋医学に慣れた私には、最初これがとても不思議に思えました。検査で測れるものではないからです。でも学ぶうちに、これは「体全体のバランスを言葉にするための地図」なのだと理解するようになりました。

血液検査で異常がないのに不調が続く。そんな経験をされた方は少なくないと思います。西洋医学が「どこが壊れているか」を見るのに対し、東洋医学は「全体のバランスがどう傾いているか」を見る。両方の視点があると、体をより立体的に捉えられます。

瘀血(おけつ)とは

血の巡りが滞った状態を、東洋医学では瘀血と呼びます。女性の健康の分野でよく語られる概念で、次のようなサインと関連づけられます。

これらは病名ではありません。あくまで東洋医学の物差しでみた「傾き」です。当てはまるからといって心配しすぎる必要はなく、体を整えるヒントとして受け取ってください。

なぜ女性は巡りが滞りやすいのか

東洋医学では、女性の体は血と深く関わると考えられてきました。月経、妊娠、出産と、血の状態が大きく変化するライフステージがあるためです。

加えて、現代の生活環境も影響します。一年中の冷房、デスクワークによる長時間の同じ姿勢、締めつけの強い衣類、冷たい飲み物、睡眠不足やストレス。どれも巡りには不利に働きます。30代になって不調を感じ始める方が多いのは、こうした要因が積み重なる時期だからかもしれません。

日常でできる養生

東洋医学の魅力は、特別なことをしなくても日常に取り入れられる点にあります。

看護師としての立場から
東洋医学の考え方は、体を整えるヒントとしてとても有用だと感じています。ただし、これは診断ではありません。症状が強いとき、急に現れたとき、いつもと違うときは、必ず医療機関を受診してください。西洋医学でしか分からないこと、西洋医学でしか治せないことが確かにあります。

私は現在、鍼灸師の国家資格取得に向けて学んでいます。西洋医学と東洋医学、どちらかを選ぶのではなく、両方の視点からお一人おひとりに向き合えるセラピストでありたいと思っています。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、医学的な診断・治療に代わるものではありません。よもぎ蒸しは医療行為ではなく、感じ方には個人差があります。妊娠・出産に関わるお悩みや体調の不安については、必ず産婦人科など医療機関にご相談ください。
セラピストMIE
この記事を書いた人
MIE(みえ)

正看護師。岐阜大学医学部を経て、岐阜県内の総合病院の救命救急で10年勤務。現在は鍼灸師の国家資格取得に向けて東洋医学を学びながら、岐阜県岐南町でよもぎ蒸しサロン Stella Herba を運営。

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